「まほろば」(2015冬)

私が最初に映画を制作しようと志したのは2015年春のことです。最初に制作した「まほろば」では
脚本、ロケハン、撮影、出演、映像編集、映画作製に関わるほとんどの作業を私一人で行いました。
「まほろば」のロケ地は岡山県日生町にある鹿久居島です。
この鹿久居島は実際に縄文時代の遺跡が残っており、下を見て数分ほど探せば古代の器の欠片がみつかるのです。
観光地化したばかりの島で、私が撮影をした時期にはまだ人の手がそこまで入っておらず、神秘的な印象を受けました。
“古代体験の郷まほろば ホームページ”
「まほろば」とは、「素晴らしい場所」を意味する古語です。“まがり”という主人公は現実世界から逃げようと“まほろば”
という自分の創造の世界に入り、現実と創造の世界を行き来する話です。
私がこの映画で伝えたかったことは、「現実と闘わなければならない」ということです。
理解してもらえない自分の世界があったとしても、どれだけ曲げられない信念があったとしても、
現実からは逃げられないという事実がある。自分の置かれた場所で何をするか、ということが
重要なのだというメッセージを込めました。
今考えると、これは自分への戒めのような作品だったように思います。
(2016年12月)

「イワモト余命一ヵ月」(2016夏)

この作品では、ロックバンドのアバンギャルド、バラエティ番組「ハモネプ」で二度準優勝した
ボイスパーカッションのひぃとん、川崎医科大学の教授で音楽家でもある大槻剛巳先生など、
多くの方に出演して頂きました。
岡本太郎さんの著書に、「人は何かを作らなければならない」という言葉を目にしたのと、
ドキュメンタリー番組での、「何か好きな絵本を一つ持っていればいい」という宮崎駿監督の言葉が
制作のきっかけだったように思います。
多くの業を背負って生きている人間は、どう存在すべきなのだろうか?
生きる″ことに意味などないと思います。が、人間″である以上何かを作るべきだと思います。
余命一ヵ月を告げられたイワモトが作る絵本とその行動に人間の美しさを感じてもらいたいという願いを込めました。

(2016年12月)